以下のリンクよりご覧ください。
引張強度 | 一定の大きさの紙に張力を加えて引っ張り、破断する時点の最大負荷で表します。 |
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破裂強度 | 紙を一方の面から加圧し、破裂する時点の圧力で表します。 |
引裂強度 | 引裂強度は、紙を引裂くときの抵抗力をみます。 |
耐折強度 | 耐折強度は、紙を折り曲げるときの耐久性をみます。 |
要求される強度は、用途によって異なり、原料の配合や製造上のさまざまな工夫によってコントロールします。
紙の強さを決める一つの要素として、原料の配合が挙げられます。広葉樹よりも針葉樹の繊維の方が長くて強いことから、一般的に強度が要求される用途には、針葉樹パルプを多く配合します。また、古紙パルプはフレッシュパルプに比べ繊維が短くなりますが、フレッシュパルプとの混合や、てん料の種類や量の調節などによって、必要とする製品強度を確保します。
数値が高いほど白い紙ということになります。実際白色度が低くても、人間の目には白く見えることがあり、測定による数値と目で見た白さは必ずしも一致していません。また、白くし過ぎると光を反射して読みにくくなるため、青や赤味の染料が使用されていることもあります。
基本的には全判を半分、さらに半分と繰り返し分割して考えていくことになります。具体的にA判を例にとると、A全判(A1)を半分にするとA2、その半分がA3、さらにA4となります。A4はA全判を8つに分割するので、A全判からA4サイズのチラシを作るときには8枚分取れることになります。
このように、実際チラシや冊子を作るときには面付けを考えた上で用紙のサイズを選択することが必要です。
表示方法は、縦横の長さをmmを使用して表示(板紙ではcmを使用)し、その際必ず横寸法を先に表示します。例えば平判でB列本判の縦目であれば、765mm x 1,085mm、横目は1,085mm x 765mmとなります。また、巻取の場合は縦寸法を()でくくり平判と区別しており、625×(880)と表示された紙はA列本判、縦目で巻取の紙となります。
平判の包装形態にはスキット(もしくはパレット)品とバラ品の二つがあります。スキット品は、パレットの上に紙を一定数量積み上げ、まとめて梱包したものをいい、バラ品とは250枚、500枚などの単位で、クラフト紙で梱包されたものをいいます。
1平方メートルあたりの紙1枚の重量のこと。
重量単位にはgを用い、g/m2と表示します。
同じ銘柄の紙の場合、坪量が大きくなるほど、厚い紙といえます。ただし、紙の種類は豊富でその密度もさまざまです。
違う銘柄の紙を比べる場合は坪量の大小だけで厚薄は判断できません。
一定寸法に仕上げられた紙1,000枚(板紙の場合は100枚)を表す取引上の枚数単位のこと。
1連は紙取引の基準となる枚数で、紙を扱う上で常に使用されます。1,000枚以下の場合は小数点を使い、2.5連(2,500枚)などと表示します。
中間素材としての紙取引では、10万枚、100万枚と扱う枚数が多いので、このような独特の単位を使用しています。
1連あたりの重量のこと。
連量はkgで表示します。1kg当たりの価格を多く用いる紙の取引には欠かせません。
連量の計算方法(洋紙の場合)
連量(kg)=坪量(g/m2)×横寸法(m)×縦寸法(m)×1000*(1連の枚数)÷1000(kgに換算)
※ 板紙の場合は“100”
具体的には、紙が作られる過程において、原料がワイヤー上で脱水されながら高速に進んでいく際、原料中の繊維は進行方向へ引っ張られます。その方向へ配列しながら結合した繊維の向きが目となり、その作用によって、紙は独特の性質を有することになります。それは、紙を扱う上で必ず考慮しなければならないものです。例えば、紙は目に対して平行に折り曲げやすく、きれいに裂きやすい性質があります。このことは、印刷や製本する際に重要になり、ほとんどの本や雑誌は上下に対して目が平行になっています。
もし逆の目の本を作ると、それは非常に開きにくく読みづらい本になってしまいます。
紙がこのワイヤー上で形成されていく際、そのワイヤー(網)に接する面(裏)とそうでない面(表)とでは、表面の構造や性質に差異が発生することになります。これが、紙の表裏差となり、外見や印刷時の適性に影響を与えます。
現在では表裏差をなくすため、2枚のワイヤーを使って紙の両面から脱水を行う方法や、表面に直接品質的な補強を行う方法などの対策が広く普及しているため、紙の表と裏は、実際には非常に分かりにくくなっています。また、印刷仕上がりに優れた塗工印刷用紙や微塗工印刷用紙など、表面に加工がされている紙は、表面加工のない非塗工印刷用紙に比べ、表裏差の少ない製品となっています。
紙はその品質や用途によってさらに細かな品種に分類されていますが、ここではその主な部分を分かりやすくご説明します。
種類 | 説明 | ||
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新聞巻取紙 | 新聞に使用されるもの。 | ||
印刷・ 情報用紙 |
非塗工 印刷用紙 |
上級印刷紙 | 書籍、雑誌、カタログ、チラシなどに使用される紙で、紙の表面に顔料などが塗布されていないものです。上級紙、中級紙、下級紙など、白色度や用途によって分類しています。 |
中級印刷紙 | |||
下級印刷紙 | |||
微塗工印刷用紙 | 雑誌、カタログ、チラシなどに使用される紙です。非塗工印刷用紙と塗工印刷用紙の中間に位置する微塗工印刷用紙は、印刷適性を向上させるため、紙の表面への微量の顔料を塗布する加工をしています。 | ||
塗工 印刷用紙 |
アート紙 | 書籍、雑誌、ポスター、カタログ、チラシなど、幅広く印刷用として使用されます。印刷適性を向上させるため、紙の表面へ一定量の顔料を塗布する加工をしているもので、塗布量や原紙のグレード等によってアート紙、コート紙、軽量コート紙などに分類します。 | |
コート紙 | |||
軽量コート紙 | |||
情報用紙 | 複写原紙 | 情報を記録する用紙として、主に各種OA機器からのアウトプットに使用されます。 | |
コピー用紙 | |||
感熱紙原紙 | |||
包装用紙 | 未ざらし包装紙 | 物を包装するために使用される紙です。原料をさらした白いものとそうでないものがあります。 | |
さらし包装紙 | |||
衛生用紙 | ティッシュやトイレットペーパー、タオル用紙など、衛生用途などに使用されるものです。 | ||
雑種紙 | 建材や食品容器など、主に加工して使用する各種の加工原紙です。 |
種類 | 説明 | |
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段ボール原紙 | ライナー | 段ボールを作るための原紙です。段ボールシートの表裏に使用されるライナーと、段ボールシートの中の段(フルート)に使用される中しん原紙に分類されます。 |
中しん原紙 | ||
紙器用板紙 | 紙箱やカードなどを作るための原紙です。 |