座談会Discussion

「変革」・「挑戦」・「創造」が求められる、
日本紙パルプ商事の営業

- 営業社員座談会 -

メンバー紹介

T.H.

工学部卒
2009年入社

卸商・印刷営業本部
印刷会社、エンドユーザー(大手小売会社、通販会社など)に広告・チラシなどの用紙を販売。国内用紙営業のプロフェッショナル

Y.T.

経営学部卒
2012年入社

機能材営業本部
工業資材用途で使用する「機能材料」を扱う。現在は、某新興国の新規開拓を担当。成長分野である機能材料のプロとして社内外からの信頼も厚い

S.H.

理学部卒
2010年入社

環境・原材料事業本部
当社グループが近年注力している環境・原材料事業を長年担当。バイオマス燃料「PKS(パームカーネルシェル)」の貿易業務など専門的な業務に携わる

取材時

扱う商品は、紙、紙以外、環境製品と幅広い

テーマ 1:それぞれの顧客と提供している商品は?

T.H.
僕のお客様は印刷会社とエンドユーザー(大手の小売会社や通販会社など)で、カタログや折り込みチラシ用の紙をメインで販売しています。取引の割合でいうと、印刷会社向けとエンドユーザー向け、同じぐらいでしょうか。僕が担当するお客様は中堅規模の印刷会社が多いですが、卸商・印刷営業本部としては最大手から中堅まで幅広く取引しています。
Y.T.
私のメインのお客様は、エレクトロニクス業界の企業です。海外のお客様が多いですね。そうした企業に、工業製品向けの特殊な機能を持たせた紙や紙以外の製品を販売しています。種類でいうと、紙以外の製品のほうが多いのかな。海外のお客様は紙に限らず、日本製の製品が欲しいときに日系商社である当社に相談をしてくることがあります。それらの相談や取引をきっかけに、紙以外の製品の販売が拡大してきているように感じます。
S.H.
今メインで取り扱っている商材はPKSといわれるヤシ殻で、僕はバイオマス発電所向けにPKSを輸入する業務を担当しています。PKSはパーム油を生産する過程で発生する副産物で、その発生量はインドネシアとマレーシアで世界の9割ほどにもなるのですが、当社ではマレーシアをメインに輸入をしています。販売先はバイオマス発電所への直売りもあるし、商社というケースもあります。バイオマス発電所は大手商社が出資して設立されることが多いので、その出資元の商社向けが現在8割ぐらいですかね。また、うちは野田バイオパワーJPというグループ会社で発電所も構えているので、そこ向けの原料調達も行っています。

提案力、ネットワーク、唯一無二のポジション

テーマ 2:それぞれの部門の強みや特長は?

T.H.
他社に勝っているところは、供給力、提案力と情報力かなと思います。製紙メーカーの系列会社である販売会社を競合と考えた場合、商社はいろんなメーカーさんとお付き合いがあり、さまざまな商品を扱える強みがあります。例えば、ある製紙メーカーの販売会社だったらそのメーカーの紙しか扱えないけれど、うちはお客様のニーズに合ったものをコーディネートできる。お客様も安心感があるんじゃないでしょうか。業界や新商品の情報も入ってきやすいポジションにあるので、とりあえずうちに聞いておけば広く業界の動きがわかる。そういう点でも、情報力を活用してくれてるんじゃないかな。
Y.T.
紙では海外メーカーとも広く取引があることが強みですね。うちは海外ネットワークを活かして、お客様の求める品質やコストなどを考えながら、日本に限らず世界中のメーカーから最適な商品を仕入れて提供できます。紙以外の製品だとT.H.さんと同じで提案力だと思います。我々はただ運ぶだけではなく、お客様や製品理解に努めていろいろな提案をする。「こっちの製品はどうですか」とか「この材料をこういうふうに使ってみては」とか、いわゆる提案型営業みたいなイメージですかね。その独自の提案で価値を見出してもらうんです。
S.H.
PKSにおいて、川上から川下まで全部やってるのはうちぐらいです。さっき「発電所を構えている」と言いましたが、マレーシアでPKSを集荷し、日本などへ輸出を行うOVOL New Energyという調達会社がグループ会社にありますから、我々はPKSのサプライヤーでもあります。発電所向けビジネスでは商社のコンペティターですが、OVOL New Energyを通じてPKSを提供する立場でもあるので、ズケズケといろんな商社にアタックできます(笑)。おかげで困ったときにはすぐ声をかけてもらえるし、我々経由で情報を聞いてくるケースもあります。さらに、グループの発電所からかなりコアな現場の課題や悩みも把握できる立場にあるので、それを基にした提案もできます。

落としどころを探って決めた面白さ。ゼロから創りあげる達成感。顧客から信頼されるやりがい。

テーマ 3:それぞれの仕事のやりがいは?

T.H.
お客様からの要望を受けて仕入先であるメーカーと交渉するのですが、ときにはお客様から無茶な要望が来ることもあるんです。でも、うちは仕入ソースがいくつもあるから、たとえ無茶なお願いであっても極力それに近づけた提案ができる。それは楽しいですね。ただ、お客様やメーカー、我々のどこかに大きな負担が生じるようだと長続きしません。だからこそ間を取り持ちながら、みんなにメリットがあるような落としどころを探っていきます。それで商売が決まったときは最高だなって思います。あと、提案が決まらなくても「ありがとう、助かった」とお客様に言われたら達成感を得ます。それで僕は構わないと思っていて。それが続いていけば、いつかは商売になっていくと思うから。
S.H.
PKSの輸入は、それまで社内で誰もやってなかったので、植物検疫のことや通関とか、すべてゼロから覚えていかなきゃならなかった。ひとつでも手続きが間違うと最悪の場合、シップバック(荷の積戻し)の可能性もある中で、行政への確認はかなり丁寧にやりました。そうした手続きとかをすべてクリアにして、PKSが無事日本に到着し、発電所で燃料として使われたときは、すごく感慨深かったですね。PKSはもうだいぶベーシックになってきたけれど、今でも制度が変わったりするんです。その都度確認作業も必要ですし、認証をどう取得すればいいかなどを考えなきゃならない。決まった枠組みがない中で、常にアンテナを張って、自分で考えて動く。その難しさと、やれたときの面白さ、達成感の大きさを今でも味わっています。
Y.T.
新規開拓は楽しいですね。もちろん商売が決まった瞬間もやりがいを感じますが、それ以上に自分を信頼してもらったときに一番やりがいを感じます。お客様にコンタクトして、コミュニケーションの課題や文化の違いもあるなかで、何回か会ううちにいろいろと相談や要望を話してくれるようになる。そんなときですね。あと、私の部門は、紙以外の製品も扱えて提案の幅がすごく広い。上司からも「紹介できるものは何でも紹介していい」と言われているから、本当にいろんな企業に提案ができます。商売もつくりやすい。もともと飽きっぽい性格なんで(笑)、自分としてはやりやすいですね。

柔らかい人が多い。リーディングカンパニーの知名度と安定感

テーマ 4:会社の雰囲気や会社の魅力は?

S.H.
長くお付き合いがあるお客様から、「日本紙パルプ商事の人はすごく柔らかい」と言われたことがあります。代々の担当者が、すごい物腰が柔らかくて話しやすい、といったことを言われました。確かに我々は他の商社よりは柔らかい雰囲気はあるかもしれない。
Y.T.
確かに優しい人が多い。よくイメージされる商社っぽいガツガツ感はないかも。上下関係がすごい厳しいってわけじゃないですしね。うちの部門は、割とフランクに部長課長とも話したりします。あと会社を説明するときにも、「紙流通業界のリーディングカンパニー」という話ができるのは大きいですね。海外のメーカーがどこまでうちを知ってるかわからないですけど、1845年の設立とか、グループで約4,000人いるとか、海外の拠点数なんかで規模感を伝えられる。名前は知らないけど、安定感とかいい印象を持ってもらえるのですごく営業しやすいです。
T.H.
特に国内では、リーディングカンパニーであることの大きさは感じますね。若手のときはかなり営業しやすかったな。代々先輩たちが築いてきた仕入先やお客様との信頼関係があるから、若手でも話を聞いてもらえた。そういう意味で、若手が動きやすいところはあると思う。

領域を広げる。次の一手を打つ。次の商売の柱をつくる。

テーマ 5:最後に、将来の目標を教えてください。

T.H.
今私の部門は、印刷用紙を扱っているけれど、Y.T.さんのところのように、印刷用紙だけとらわれずに、何を売ってもいいっていう環境を会社が作ってくれています。お客様が印刷会社でもエンドユーザーでも、求めているものや困っていることって印刷用紙だけではない。だから、もっと自分たちが何でもできることをアピールして、どんどん幅を広げて、さらにお客様に入り込んでいきたいですね。
S.H.
環境分野は、ようやくPKSが独り立ちしたぐらいなので、次の一手を打っていきたいです。変化がチャンスになると思うので、そこにどう乗ることができるか。太陽光やバイオマスなど環境ビジネスに業界でもいち早く取り組むことができたのは、先人たちが変化を上手くキャッチしたからだと思います。だからこそ今度は我々やこれから入社する世代が、時代の流れをキャッチしていく必要があるのかなって考えています。難しいですけど、チャレンジのしがいはあると捉えています。
Y.T.
目先の目標は、海外駐在。そのうえで、自分がつくった商売を大きくしていくのが夢ですかね。それも、今までうちがやってきていない商材で柱となる商売をつくりたい。「現状維持は衰退である」という言葉を、座右の銘じゃないですけど強く思っているので、常に新しいものをやっていこうと考えています。

メンバーのビジネスストーリー

T.H.

傾聴と相手目線で、差をつける

Y.T.

機能材のプロフェッショナルの道を歩む

S.H.

環境をビジネスに、新しいことへチャレンジする

キャリア採用