当社では今年度、OVOL長期ビジョン2030実現のための大胆且つ新たな仕組み作り・仕掛け作りの3年間と位置付けた中期経営計画2026の最終年度を迎えております。
残念ながら足元ではロシア・ウクライナ戦争に加え、中東情勢によるサプライチェーンの混乱や原燃料エネルギーコストの上昇等もあり、不透明な経済状況の中、先進国を中心に人口減少(或いは伸びの鈍化)やデジタル化の進展などによる紙需要の顕著な減少が見られます。
こうした環境下、特に海外卸売セグメントでは、2024年末にグループ化したドイツの紙卸売事業会社における業績回復が想定より大幅に遅れたことから、2025年度決算において多額の経常損失計上を余儀なくされた他、複数の海外子会社で大幅な計画未達あるいは経常損失となり、同セグメント全体でも経常損失という結果になりました。
一方、主要市場の多くで春先より主力アイテムの価格修正を進めていることに加え、当該ドイツ事業会社での二度にわたる大規模な事業構造改革実施、ならびに急速な事業環境変化の中で低迷する幾つかの海外子会社に於ける抜本的対策や成長投資など、既に対応を進めており、当2026年度では同セグメントの大幅な業績改善を見込んでおります。
近年スピード感を持って積極的に進めております海外での戦略的買収や補完的買収は、当社がOVOL長期ビジョン2030で掲げる『世界最強の紙流通企業グループ』を実現するうえで必要不可欠な仕掛け・仕組みであり、今年度以降、総仕上げに取り組んで参ります。
一方、中期経営計画2026の三つの基本方針と共に積極的に推進しております財務資本戦略におきましては、財務の健全性を維持しつつ、政策保有株式の縮減や所有不動産の見直しによる資本効率の向上、増配や自己株式取得などの積極的な株主還元等を進め、安定してPBR1倍以上を維持、或いは更なる向上を目指しております。
また、サステナブル経営として、人的資本投資やDX投資を加速させており、これら施策による業務効率化、生産性向上、競争力強化、差別化を実現し、従業員のエンゲージメントの飛躍的な向上を通じて、前述した『世界最強の紙流通企業グループ』の実現とともに、OVOL長期ビジョン2030の究極的な定性目標である『紙業界の枠を超えたエクセレントカンパニー』に向かって歩みを進めて参ります。
この先も引き続き大胆な仕組み作り・仕掛け作りを進めて参りますので、株主様をはじめあらゆるステークホルダーの皆様には、OVOL長期ビジョン2030実現に向けた当社の取り組みに、引き続きご理解とご支援を賜ります様何卒よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 社長執行役員
渡辺 昭彦
2026年6月