日常生活や産業を支える幅広い商品を供給しています。
当社グループの基幹事業である国内卸売事業は、国内外の紙パルプメーカーからの調達や営業力が評価され、1845年の創業以来、取引先から確かな信頼を得てきました。また、紙以外の高付加価値素材、印刷機械、建築資材といった関連商品も取り扱い、紙とその関連分野での新しい可能性を追求しています。
全国ベースでの保管・配送・加工の物流ネットワークと情報システムを活用し、多様なお客様のニーズに合わせた商品を安定的に供給、紙流通のリーディングカンパニーとして、今後も社会に貢献していきます。
「国内卸売」セグメントは、新型コロナウイルス感染拡大により、外出自粛や在宅勤務の増加等社会経済活動が制限され、主力である紙・板紙の需要縮小が顕著となりました。とりわけ、折込チラシやイベント等の開催に伴うパンフレットやポスター等の需要は激減、段ボールも通販関連や加工食品を中心とした一般消費財向けが好調だった半面、輸出製品向けは著しく減少しました。今後も人口減少による市場縮小や、社会における電子化・ペーパーレス化による紙の需要減少は避けることはできません。
現在、当セグメントにおいては、改定した紙・板紙の価格を維持しており、これは、今後、販売数量やシェアよりも利益や効率を重視していくうえで、重要な成果となっています。また、近年では、海洋プラスチックごみ問題などから、環境負荷の低い紙の特性が再評価され、素材の温かみや、実際に所有することで生まれる幸福感など、紙の新たな価値や役割が見直されてきています。当社グループは、このような紙の価値を再認識し、新たな価値の創造に挑戦を続けるとともに、安定供給と市況の維持に全力で取り組んでいきます。