紙がこのワイヤー上で形成されていく際、そのワイヤー(網)に接する面(裏)とそうでない面(表)とでは、表面の構造や性質に差異が発生することになります。これが、紙の表裏差となり、外見や印刷時の適性に影響を与えます。
現在では表裏差をなくすため、2枚のワイヤーを使って紙の両面から脱水を行う方法や、表面に直接品質的な補強を行う方法などの対策が広く普及しているため、紙の表と裏は、実際には非常に分かりにくくなっています。また、印刷仕上がりに優れた塗工印刷用紙や微塗工印刷用紙など、表面に加工がされている紙は、表面加工のない非塗工印刷用紙に比べ、表裏差の少ない製品となっています。