環境原材料事業の現状

古紙再資源化事業においては、2017年にグループ会社となった福田三商を中心に、古紙回収ネットワークを構築、国内製紙会社への安定供給を図るとともに、機密古紙の回収強化を進めています。海外においてもアメリカ、インドに拠点を有し、ネットワークを構築しています。

古紙だけではなく、2022年4月から施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)」に対応して、廃プラスチックを再利用する総合リサイクル事業にも取り組んでいます。エコポート九州では、企業や地域から排出された廃プラスチックを受け入れて選別し、原料へと再生する「マテリアルリサイクル」と、原料ではなく固形燃料として再利用することができる「サーマルリサイクル」の2つを組み合わせることで、効率的な再資源化を実現し、循環資源の有効利用と枯渇資源である化石燃料の使用抑制を推進しています。

さらに、安全で環境負荷の低いエネルギーに対する社会からの要請に対し、化石エネルギーに替わり主に国内で調達可能かつ再生可能なエネルギーとして、太陽光・木質バイオマスによる発電事業に取り組んでいます。バイオマス燃料事業においては、マレーシアに事業会社を設立し、木質バイオマス発電の燃料であるPKS(アブラヤシの実の種殻)の集荷と日本などへの輸出を行い、当社グループ内外の木質バイオマス発電所への供給を進めています。

日本紙パルプ商事が実現する循環型社会

日本紙パルプ商事グループでは、使命として掲げている「社会と地球環境のよりよい未来を拓くこと」の実現に向け、循環型社会の構築を目指し、事業を展開しています。製紙原料として重要性が増す古紙の再資源化事業と、原料に古紙を使用する製紙事業が連携して「資源の循環」に貢献する一方、「エネルギーの循環」では、再生可能エネルギーによる発電事業を進めています。