環境原材料事業の現状

当社グループの環境原材料事業は、「循環型ビジネスを通じた持続可能な社会と地球の未来への貢献」というOVOL中期経営計画2026におけるセグメント方針のもと、資源の再生による循環型社会の構築に取り組んでいます。 古紙再資源化事業では、福田三商を中心に、国内で古紙回収ネットワークを構築し、製紙会社への安定供給と機密文書回収の強化を進めています。また、アメリカやインドにも拠点を設け、グローバルな資源調達体制を拡充しています。

古紙再資源化事業に加え、廃プラスチックの再資源化を中心とする総合リサイクル事業を積極的に展開しています。エコポート九州では、廃プラスチックを選別し原料化する「マテリアルリサイクル」と、固形燃料として再利用する「サーマルリサイクル」を組み合わせ、効率的な資源循環と化石燃料使用の抑制を実現しています。さらに、2022年施行の「プラスチック資源循環促進法」への対応として、第2工場の建設を計画するなど、中期経営計画2026にて掲げる「新たな投資による事業規模の拡大」を推進しています。

再生可能エネルギー事業では、社会的ニーズの高まる環境負荷の低いエネルギーへの転換に応えるべく、木質バイオマスや太陽光による発電事業に取り組むとともに、マレーシアにPKS(アブラヤシの実の殻)の集荷・選別を行うバイオマス燃料事業会社を設立、日本向けを中心に、当社グループ内外の発電所へ供給を行っています。また、さらなる安定供給体制の構築に向け、本事業における第3ヤードの検討も進めており、燃料ビジネスの拡大と新商材への取り組みによって事業基盤の強化を図っています。これらは中期経営計画2026にて掲げる「ビジネスパートナーとの連携強化」や「既存ビジネスの最大化」「新たなサプライヤー・販売先の開拓」に直結する取り組みです。

さらに、グループ各社との情報共有や相互補完を通じてシナジーを発現させ、収益機会の獲得を加速しています。また、操業や設備面に精通した人材の育成・確保など、人的資本への投資にも注力し、多様な専門性を備えた人材が活躍できる事業基盤づくりを進めています。
当社グループはこれらの取り組みを通じて、循環資源の活用と再生可能エネルギーの普及を推進し、持続可能な社会と地球の未来の実現に貢献してまいります。

日本紙パルプ商事グループが実現する循環型社会

日本紙パルプ商事グループでは、使命として掲げている「社会と地球環境のよりよい未来を拓くこと」の実現に向け、循環型社会の構築を目指し、事業を展開しています。製紙原料として重要性が増す古紙の再資源化事業と、原料に古紙を使用する製紙事業が連携して「資源の循環」に貢献する一方、「エネルギーの循環」では、再生可能エネルギーによる発電事業を進めています。