BUSINESS STORY #02信頼関係を土台に、新たな価値を生み出す

「北海道営業部での業務を経て、さまざまな用途の紙の知識を得ることができました。結果として、一般的な紙はある程度幅広く扱えるようになり、この経験は現部署でも大きな武器になると思います。」

2022年4月より東京本社の卸商・印刷営業本部 印刷直需部 印刷直需二課に所属するN.T.は、北海道での業務をこう振り返る。現部署の印刷直需二課は、紙に限らず多様な商材や取引先の新規開拓を主業務としており、さまざまな案件に対応できる知識・経験が求められる部署だ。N.T.が印刷直需二課にて活躍する背景には、かつて所属していた北海道営業部での経験があった。

求められる、多くの商材知識

札幌に拠点を置く北日本支社 北海道営業部では、北海道全域にあらゆる紙を提供している。
ひとえに紙と言っても、種類や用途は幅広く、多くの品種が存在している。その為、全ての銘柄を一手に取り扱うのは煩雑な為、東京本社では紙の種類ごとに部署が分かれるのが通例である。だが、北海道営業部は少数部隊ゆえ、一人一人が扱う紙の種類・業務範囲が広く大きいのが特徴だ。

「入社後、2年間は東京で情報システム部門、その後4年間をお菓子のパッケージやトレーディングカードなどで使用する白板紙を担当する営業部門で経験を積み、北海道への異動となりました。それまでは白板紙がメインで、他の紙はさほど扱ったことがありませんでしたが、北海道営業部では新聞に使用する新聞巻取紙、チラシなどで使う印刷用紙、請求書用途などの情報用紙や、前部署で経験した白板紙など、広範囲の紙を取り扱いました。」
紙は種類毎に、特性や注意点、商売をする上での商流が違う為、取り扱いには知識と経験が求められる。当然ながら一からの学びとなった為、求められる知識量の膨大さに当初は苦戦したという。だが、業務を通じ周囲やお客様にもフォローをしてもらいながら、徐々に知識と経験を蓄えた結果、N.T.は多くの商材を扱える守備範囲の広い営業パーソンへと成長していった。

地場に根差した信頼関係構築

商材知識の習得と共に、N.T.は信頼関係の構築にも尽力した。
北海道という限られたマーケットで仕事を進める為、仕入先・販売先双方との関係は密にならざるを得ず、信頼関係を築けば強いが、失ってしまうとその土地では商売が難しくなる。だからこそ、関わる全ての取引先に対し、会社としても、個人としても受け入れてもらえるよう、日々誠実な対応を心掛けた。
中でも工夫したのが、情報の提供精度およびスピードだ。世界中に拠点を持つ日本紙パルプ商事グループは、様々な情報が社内で共有されており、業界の最新動向が把握できるよう整備されている。その情報網を駆使し、ローカルでは入手しづらい情報をいち早く伝えることで、取引先に対し当社グループのリソースを活かした価値を提供していった。
その地道な関係構築が、一つの結果に結びつく時があった。

「食品包装用途での紙器箱用の白板紙を提案してほしい、との依頼が印刷会社を通じて、食品メーカーから舞い込んできました。現状をヒアリングした結果、既存の供給先では在庫対応やコストに課題感があり、より優位性のある商材を提案できないか、一度検討してほしいとの内容でした。」
タイミングが良かった、と当時を振り返るが、N.T.に声がかかったのは、日頃からの関係構築の賜物だ。ヒアリング内容を基に、取引先・当社双方にメリットのある方法を粘り強く協議を重ねた結果、使用規格の種類を絞り、配送スキームを構築するなど、大きなロットでの生産・在庫管理方法を確立。品質を保持しながら、効果的なコストパフォーマンスを出せたことで、取引先の課題解決に繋がる結果となった。

新たな価値創造を目指して

その地域に根付いて商売を行う「支社」だからこそ実現できる新規事業は、今後大きな可能性を秘めているとN.T.は考えている。

「例えばですが、北海道で取れるじゃがいもやとうもろこしの皮など廃棄されてしまう残渣物を原料とした紙、いわゆる混抄紙の開発・普及など、その地場だからこそできる商売があると考えています。残念ながら在籍中に実現はできなかったですが、北海道発の新たな挑戦には、今後期待しています。」
見知らぬ環境にて一から商材を学び、信頼関係を築き、一つの商売を纏め上げたN.T.。これらの経験は、現部署での業務遂行の下支えとなっている。幅広い商材知識と、信頼関係を築く誠実さを武器に、N.T.は新たな価値の創造に尽力し続けていく。

N.T.
営業部門
2009年入社
卸商・印刷営業本部

ビジネスストーリー

社員インタビュー

キャリア採用